ベトナム不動産投資にかかる税金の概要。日本と異なる点も多いので注意

ベトナム不動産投資にかかる税金の概要 ベトナム不動産情報

不動産投資の時に考えなくてはならないのが税金。ベトナムは日本とは異なる税制を持ち、税申告を間違えたり忘れたりするときの追徴課税が高額という特徴があります。
この記事では、ベトナムでの不動産投資において支払う必要のある税金についてご紹介します。

不動産取得時にかかる税金

不動産を購入した際にかかる税金は殆どは販売価格に含まれているためあまり意識することはありませんが、一部別に払う必要があるものもあります。基本的には不動産仲介会社や販売者が支払いの指示やサポートを行っています。

VAT(付加価値税)

日本における消費税であり、建物部分に対して10%が課税されます。物件価格が税込みで提示されていることも多く、購入者による申告も不要ですので、あまり意識することはないでしょう。

不動産登記税(財産税)

ピンクブックと呼ばれる建物登記証明書を発行するための税金です。税率は0.5%です。こちらは引き渡し後に申請する際に支払います。

修繕積立金

物件の完成時に50年分の一括払いとして、取得価格の2%を支払います。

土地税

土地の使用料金も必要となりますが、こちらも販売価格に含まれています。

保有、及び貸借に係る税金

不動産を購入後も定期的に納税、及び支払いが必要な費用があります。実際に現地で支払う必要があったり、またはベトナム語での手続きが必要だったりしますので、ベトナム現地でベトナム語でも手続きが行える方以外は不動産仲介会社にそのあたりの管理や運営をサポートして頂くのがおすすめです。なお、ベトナムにおいては日本における固定資産税に相当する税金はありません。

不動産所得税

日本では不動産からの家賃収入については経費を差し引いた上で総合課税となりますが、ベトナムでは不動産所得税として、家賃の5%が課税されます。また、同じく家賃収入に対するVAT5%も課税されるため、家賃の10%を税金として収めることとなります。
なお、年間の家賃収入が1億ドン(約50万円)以下、もしくは月840万ドン(約4万円)以下の場合は不動産所得税およびVATは0となります。

賃貸営業税

不動産の賃貸を行うための事業登録税として年間100万ドン(約5,000円)がかかります。

売却、譲渡時にかかる税金

投資目的で不動産を保有する場合、いつかはその物件を手放すことになるかと思います。売却時には新規購入者が税金を負担するものと、売却益にかかる税金があります。

譲渡税

不動産譲渡に際しては不動産譲渡所得税として、売却価格の2%がかかります。
以前はキャピタルゲイン、つまり売却価格から取得価格を引いたものに対して25%という計算方法も選択できたのですが、現在は売却価格の2%という計算方法ですので、キャピタルゲインの有無に関わらず所得税の納税が必要となります。

取得者にかかる税金

中古不動産を購入した取得者に対して10%が課税されます。

ベトナム不動産に関する税金まとめ

ベトナムにおける税制は日本とは異なる点も多く、手続きも煩雑ではありますが以前に比べると整備されてきている印象です。ベトナムの法律は頻繁に改正されるため、最新情報を取得した上で信頼できるパートナーとともに進めていくことをおすすめします。また、日本国居住者の場合は国外資産にかかる所得に関しても日本国内で課税対象となることがあります。お近くの税務署または税理士等のアドバイスも参考にして、正しく納税して投資をしていきましょう。

※本記事では1円=200ドン(VND)として計算しています。

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