日本人でも郵送で口座開設が可能なベトナムの証券市場の紹介

日本人でも郵送で口座開設が可能なベトナムの証券市場について ベトナム不動産情報

ベトナムへの投資を検討している際に、不動産投資と並んで人気が高いのが株式投資です。最近は日本国内の証券会社でもベトナム株を売買できる用になってきていますが、やはり現地の証券会社で直接取引をしたほうが手数料を考えると有利です。ベトナムは日本人であっても証券口座の開設が可能です。

この記事ではベトナムの証券市場の概要と、証券口座の開き方についてご紹介します。

ベトナムの証券市場

ベトナムには現在ホーチミン証券取引所(HSX)とハノイ証券取引所(HNX)の2つの証券取引所があります。証券取引所の歴史はまだ短く、ホーチミン証券取引所が2000年に設立されたのがベトナムにおける株式市場の始まりです。ハノイ証券取引所は2005年に設立されました。

ベトナムはその正式国名「ベトナム社会主義共和国」が表すように社会主義国家であり、経済についても1986年から始まったドイモイ政策から開放が始まったという歴史があるため、市場経済自体の歴史が日本に比べるとまだ長くはありません。

しかし、当初は国営企業中心で数も少なかった上場企業も現在は多種多様な企業が上場されるようになり、証券取引も活発に行われるようになっています。現在では両取引所に合わせて700を超える企業が上場されています。

将来的に両取引所を統合して「ベトナム証券取引所」に改革する案が出ておりますが、しばらくの間は統合を行わず、その代わりに株式についてはホーチミン証券取引所に、債権やデリバティブをハノイ証券取引所に担わせるという役割分担を行っていくという報道があります。

なお、インデックスとして「VNインデックス」という株価指標があるのですが、この指標はホーチミン証券取引所に上場するすべての銘柄から算出されており、一般的にベトナムの株価と言うとこのVNインデックスが参照されることから、ホーチミン証券取引所のほうがより中心的なマーケットと言えるでしょう。

VNインデックスの推移

VNインデックスの推移

VNインデックスの推移

(出典:VNダイレクト証券

このVNインデックスは過去2回の急上昇を見せています。1回目は2007年で、まだ取引数も少なかった時にインデックスが1000を突破しました。その次は2018年で、10年ぶりに1000を超えました。2020年3月にはコロナウイルス感染症の影響で一時的に大きく下落しましたが、その後は価格をすぐに戻しています。

ベトナムのGDPは右肩上がりに伸び続けておりますが、株式市場はそうはなっていないというのも興味深いポイントと言えるでしょう。株式取引におけるルールも一部不十分と言われている時代もありましたが、現在は関連法規も整備され、投資家にとっても安心して取引できる市場となってきたと言えるでしょう。取引数も年々増えてきており、今後アジアの中で注目の市場であることは間違いなさそうです。

ベトナムの証券口座開設

ベトナムの証券口座は日本人であっても開設が可能で、口座を開設すればオンラインで世界中どこからでも取引を行うことができます。

実はこのベトナムの証券口座、ベトナムに渡航することなく口座開設を行うことが可能です。SSI証券(旧サイゴン証券)や、ホーチミン市証券などが業界大手です。少しでも手数料を抑えたいという方はVNダイレクト証券も良いでしょう。

どの証券会社も、メールで口座開設希望の旨を問い合わせれば手続方法や必要書類について案内してもらうことができます。基本的には、ベトナム大使館で認証したパスポートのコピーと、証券会社から送られてくる口座開設書類をベトナムにEMS等の国際郵便で送付すれば口座開設可能です。また、その際に決済用の銀行口座も同時に開設されますが、この際の口座にはキャッシュカード等はなくこの証券口座への入出金専用の口座となります。入金する際はこの口座に対して国外送金やTransferWiseを等利用して送金し、出金する場合は現地の窓口に出向いて現金で出金するか、担当者にメール等で連絡をして送金をしてもらうという形になります。

この証券口座はベトナム現地で開設を行うことも可能です。ハノイ歯科ホーチミン市であれば証券会社の窓口がありますので、そこにパスポートやビザを持った状態で出向きます。日本語での対応を希望する場合は予約してから訪問することをおすすめします。英語であれば、いつ訪問しても問題ないでしょう。

メールなどの対応は日本語対応可能な担当者がいるため日本語で可能ですが、実際の取引画面などは英語またはベトナム語というケースがほとんどですので、簡単な英語は必要となります。投資対象会社の情報も日本語ではなかなかでてこないと思われますので、証券投資はある程度英語ができないと難しいでしょう。

オンライン取引は日本の証券会社と同じようにパソコンやスマホから取引が可能ですので、日本で取引を行っている方であればスムーズに取引を行うことができるでしょう。

ベトナムでの株式取引まとめ

ベトナムに渡航しなくてもパスポートを持っていれば口座を解説して取引を行うことが可能というベトナムの証券口座は、ベトナムの厳しい金融事情を考えればとてもオープンだと言えるでしょう。逆に言えば、それだけ海外からの資金流入をベトナム政府が期待しているとの証ともいえます。ベトナムへの投資は、ベトナムの経済が右肩上がりで上昇を続けているからと行って、簡単ではありません。特に個別株ともなればなおさら難しくなるものですが、ベトナムへの投資に興味がある方であれば挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。

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